津具のせっせ踊りとは

津具のせっせ踊りとは

「せっせ踊り」は愛知県の北東部、長野県にほど近い津具村という山間の地域で踊られています。
津具村は、現在は平成の大合併の時期に隣接する設楽町に合併され、現在は北設楽郡設楽町津具という地名になっています。村の約9割が森林地帯という、現在でも自然豊かなこの集落では、毎年8月のお盆になると「津具盆踊り」が開催され、祖先の霊を迎えると共に、地域の人に欠かせない伝統行事として大切に継承されています。

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「せっせ踊り」は、その起源については残存する資料が殆ど存在しないことから、いつ、どこから伝えられたものかということは明確ではありません。
津具村に伝わる寛永7年に作られた古地図の中に、「をどりば」という地名が在ったことから、少なくともこの頃には既に踊られていたと考えられています。

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寛永7年は西暦1630年に当たり、江戸時代初期になります。全国各地に盆踊りなどの民謡が広まったのは江戸時代の中期~後期で有ることを考えると、それ以前から祭礼行事の一つとして存在した歴史的にも古い部類に入る民謡だと考えられます。

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津具村だけでなく、周辺地域の盆踊りや夏祭りの際に広く踊られていることから、元唄はやはり念仏唄や念仏踊りから発祥したものだと言われています。
そして、どの地域の盆踊りでも「せっせ踊り」だけでなく「津具音頭」や「チョイナ節」などの踊りも必ずと言って良い程一緒に踊られることから、同時期に出来たものと思われます。

踊りの特徴としては、一曲がかなり長いことが挙げられます。10分を超えるくらいの長さで、10拍程度の短いフレーズを繰り返しながら踊り続け、しかも結構な早さの店舗で踊り場を円を描いて踊り歩きます。
チョイナ節も同様に長くテンポの早い踊りで、この2つの踊りは参加者に人気も高く、踊って行くうちに参加者がどんどん増え、踊りの輪が大きくなっていく楽しそうな踊りです。

盆踊りの民謡の中では、決して有名な部類にはいるとは言えませんが、新民謡や江戸時代後期に花柳界などの影響を受けた民謡とは異なる、歴史の古い踊りである事を考えると、これからも形を変えずに継承して欲しい踊りです。